野菜の種を購入しますと「一代交配種」と記載されているものがありF1種などとも呼ばれています。一代交配種で栽培しますと、大きさが揃い規格品を作るのに好都合であり、また、種苗業者は毎年種を購入してくれるので、利益を確保できるメリットがあるのでしょう。 本来は、種を成長させるのに様々な栄養が働きその周りに集まり、動物ですと羊水に満たされて育ちやがて生まれたり、種をつなぐための環境・条件は大変重要であると思うところです。しかし、一代限りの種はこうしたことの必要がないのでこれを食した場合、栄養も美味しさも野菜の持つエネルギーも満たされていないと思われます。遺伝子組み換えではないものの栽培の有益のみの為の交配に疑問を持ちます。現在販売されている野菜の大半は、この一代交配種で作られたものです。草食系男子と呼ばれる若い世代の方々は生まれてから、このような農作物を食していたことが原因であるとしたら、生産者は、固定種・在来種栽培に改めてゆくべきです。そして流通業者(規格サイズ優先主義)や消費者側(虫食い箇所の敬遠など)も価値観を再認識することが大事でありましょう。 消費者の皆様におきましては、地域名が付いた野菜は固定種・在来種である場合が多くこちらをお勧めします。味も濃く美味しく頂けます。 |
とあるスーパーマーケットの野菜売り場のきゅうりの棚に、こんな表記がしてありました。「このきゅうりは、かぼちゃに接いでありません」但し書きのない一般的に売られているものは、「増産が可能・病気に強い・連作が可能」などの理由でかぼちゃに接いで栽培しているのでしょうか。昔食べたきゅうりとは違う味であることは皆さんお気付きでありましょう。かつては下膨れで種もあり汁に粘性があって香りも高かったように思います。店に陳列した時に真っ直ぐで長さも揃っていてトレーに綺麗に収まる規格が最優先され、美味しさやビタミン・ミネラルの含有量などは重要視されていないのが現状で、次の項目の問題点も指摘されています。 |
さつまいもの皮を発色が良くなるように着色してはいけないと取り決められていると伺ったことがあります。しかし、変色は可能とのことで何らかの薬剤で「思わず買いたくなるような良い色」にしているようです。使われる薬剤が安全であれば問題はありませんが、料理研究家・栄養学者が皮ごと食べることを推奨していますので加工を行わないで欲しいものです。農産物は、もはや食物ではなく工業製品のようにも思えます |
●3年間農薬や化学肥料を使用しない土地で栽培する ●化学合成農薬や化学肥料は原則使用禁止 ●遺伝子組み換え原材料は使用不可 ●放射線照射はしない ●合成添加物の使用制限 これら諸条件をクリアするとJAS有機認証されますが、それだけでは適正な農産物とはいえません 一代交配種の種は、外国で作られたものを輸入して販売されており、栽培条件は、種苗会社しか知る余地がなく農薬を使用している場合もあるかも知れません。また、こうした種は必ずや消毒されており、生産者に伺ったことがありますが、無農薬・有機栽培をしたにも関わらずそれを食した消費者にアレルギー反応が出て原因追究したところ消毒された種を使用したことであったそうで、その後は、消毒された種を使わず栽培したところアレルギーに発生は起きないということでした。 京野菜の種は伝統的に日本で作られていると思いきや一代交配で外国産の種も一部存在します。 JAS有機認定は、認証時において「一代交配種や消毒済みでない種を探したが見つからなかった」と書類に記載すればよいことになっています。また、糞尿を有機肥料として充分発酵されたものを使用することになってはいるものの餌に抗生物質が使用されているかには言及しておらず、現在のJAS有機認証された農産物は一部を除いて安全性が確約されていません。 ●抗生物質不使用飼料の糞尿有機肥料限定 ●ピロール肥料等安全性が確認されているものや無肥料栽&無農薬栽培 ●無消毒で固定種又は、在来種を使用し栽培されたもの 上記項目を満たした新たな認証制度の必要性があります。 |
一般的に販売されている農作物に含有される量が少ないことからサプリメントで補う食習慣が浸透しています。手軽にビタミン,ミネラルを摂取することが出来濃縮してあるため「○○野菜○個分の栄養がこれひと粒に入っています」と説明されています。しかし咀嚼(そしゃく)して食べることや野菜を丸ごと頂くことによる無用の長が大切に思え食物摂取・消化吸収・排泄、これらを適正に行うことが理想的な食生活でありましょう。蛋白質・ビタミン・ミネラル・炭水化物・脂質+食物繊維+酵素・酵母+核酸+カロリー+咀嚼、唾液、これらを総合的に網羅して「食」を考えてゆきたいものです。 成人の歯を観察しますと犬歯が4本・前歯が8本、奥歯が16本生えています。 これが、バランス良く食物を食べるヒントとなります。 肉・魚類1:野菜・果物類2:穀類4の割合が良いと物語っています。 |